• 株式会社コーンズジャパン

ゴミの見える化

粘着マットによるゴミの見える化

粘着マットによるゴミの見える化

-異物・毛髪混入対策の効果確認-
600mmx900mmの粘着マットに付着したダストを直径約42mmの面ブランフィルター上に集約することで、ゴミを可視化できる。

クリーンルーム 粘着マット

形だけの異物対策

クリーン度を要求される工場の約8割が粘着マットを使用。そして、多くの工場は、持ち込みによる「異物・毛髪の対策」を必要としている。
しかし、効果的な粘着マットの設置ができている工場はわずか数%というのが現状。

誤った粘着マットの認識
・粘着力が強い方が靴底のゴミがたくさん取れる。
・1-2歩で靴底のすべての汚れが取れる。
・汚染区と清潔区の間にだけ設置すれば良い。

エアシャワー 粘着マット

異物対策として機能する粘着マットとは

「粘着力は関係ない」
粘着マットによる異物除去は、粘着力よりも靴底や車輪などの押し付ける力により異物は粘着マットに補修される。

「粘着力は強い方が取れやすい」
粘着力は、ある程度必要ですが、粘着のノリを剥ぎ取っていくほどの粘着性は、逆に異物と糊を場内に持ち込む

「ゴミの除去には距離が必要」
半導体工場などのクリーン度が求められる工場のデータでは、12歩以上(8m以上)の距離が必要とされている。

異物捕集量の理想と現実

「粘着マットによる異物捕集量」は、理想では以下のようになる。

①>②>③>④【AS】⑤>⑥ ⑦<⑧

しかし、現実のデータを採取すると、

①=②=③=④【AS】⑤=⑥ ⑦=⑧

捕集量に差が見られないことが多い。

クリーンルーム 異物・毛髪混入対策

異物・毛髪混入対策に必要なこと①

「現状の認識」
ダスト(異物)がどれだけ持ち込まれているかを「見える化」することで、ダストに対する認識を持つ。

「職場環境の改善」
6Sによる異物の除去を行う。
1.整理 2.整頓 3.清掃 4.洗浄 5.しつけ 6.清潔

クリーンルーム 異物・毛髪混入対策

異物・毛髪混入対策に必要なこと②

1.「異物対策は繰り返し」

一度の対策(改善)で満足いく結果は得られない。
【改善】→【実施】→【検証】→【改善】→【実施】→【検証】を繰り返していくことで、場内の遺物は減少していく。

2.「防塵三原則」

①できる限り発塵源を持ち込まない。
②発塵・拡散を防止する。
③発塵したらすみやかに取り除く。

クリーンルーム 異物・毛髪混入対策

6S活動のポイント

「異物の種類を区別する」
1.持ち込みだすと
人間、台車等により室内に出入りする物体全部
2.移動型ダスト
人間、台車等が移動する時に一緒に運ばれ拡散
3.落下型ダスト
人間、台車等から落下しているもの
4.発生源ダスト
装置などから発生するもの(裁断クズや鉄粉、油煙等)

クリーンルーム 粘着マット 粘着ローラー

改善のポイント

・エアシャワーの稼働時間や角度、風量は適切か?
・粘着ローラー等の除去方法は適切か?
・ロッカーの運用(私服と作業着が混在)は適切か?
・納入時の外包装(フィルムや段ボール、パレット)からの持ち込みはないか?
・粘着マットで汚れが除去できているか?
・製造室内の床や台車の清掃は適切か?
・上靴と下靴の区別はできているか?

一度の対策(改善)で満足いく結果は得られない。
【改善】→【実施】→【検証】→【改善】→【実施】→【検証】を繰り返していくことで、場内の遺物は減少していく。

2.「防塵三原則」

①できる限り発塵源を持ち込まない。
②発塵・拡散を防止する。
③発塵したらすみやかに取り除く。

クリーンルーム エアシャワー 粘着マット

検証のポイント

「異物の対策はわかりやすい検証と目標」
そもそもppm(百分の一)の確率で発生する異物混入数(クレーム数)を目標にしても、改善結果の検証としては不適切である。
-ゴールの見えないマラソンのようなもの-
異物・毛髪の絶対数量を減らすこと

わかりやすい検証、目標事例として
①エアシャワー内に設置した粘着マットの遺物数量(例えば毛髪数)の見える化による検証と数値目標
②床を水拭きしたウエスの汚水を用いた検証
※汚れ具合から汚水は【黒色→茶黄色→白色→透明】
③粘着ローラーを用いた異物数量の計測による検証と数値目標

きれいな工場とは

常に清浄度が保たれた部屋ではなく、一定レベルの清浄度を維持するために、全員で厳しく管理すること。